紀尾井ホール室内管弦楽団 2020年度定期演奏会 プログラム発表!

2020年度定期演奏会
2020年は紀尾井ホール室内管弦楽団(KCO)の創立25周年のアニヴァーサリー・イヤーです。そこで各回に祝祭的・祝賀的、あるいは“始まり”にちなむような作品を少なくとも1曲は組み入れ、壮大な声楽曲から管楽・弦楽セクションのみによる合奏作品まで、古代から近代にいたる16曲が揃いました(その内KCO初演は10作)。国別でもオーストリア、ドイツ、フランス、チェコ、ポーランド、日本と、6か国にわたるバラエティ豊かなラインナップです。どの回もどなたでもお楽しみいただけると確信しています。皆さまのご来場を心よりお待ちしております。なお、定期会員募集やチケット情報は、後日発表いたします。お楽しみに!



第121回定期演奏会

2020年4月24日(金)19時・4月25日(土)14時

[指揮]ハルトムート・ヘンヒェン
[ソリスト]イルセ・エーレンス(ソプラノ)、ベンヤミン・ブルーンス(テノール)、アンドレ・モルシュ(バリトン)
[合唱]新国立劇場合唱団
[曲目]ハイドン:オラトリオ《天地創造》Hob.XXI-2
[発売]紀尾井友の会・定期会員優先:2019年1月22日(水) 一般:1月25日(土)
ハルトムート・ヘンヒェン
ハルトムート・ヘンヒェン
©Marjolein van der Klaauw
イルセ・エーレンス
イルセ・エーレンス
©Sarah Wijzenbeek
ベンヤミン・ブルーンス
ベンヤミン・ブルーンス
©Sara Schöngen
アンドレ・モルシュ
アンドレ・モルシュ
©Marco Borggreve
第121回の聴きどころ

2020年度の定期演奏会は、記念の年にふさわしいハイドンの華やかなオラトリオ《天地創造》で幕を開けます。ハイドンの最高傑作と称えられるこの作品は、旧約聖書の『創世記』とミルトンの『失楽園』をベースとしており、全3部の内、第1部と第2部は天地創造の6日間を、第3部は楽園に暮らすアダムとイヴの愛を描いています。輝きにあふれた世界が、壮大かつ感動的に表現されるだけでなく、ハイドンの作曲技法の粋ともいえる緻密なフーガをはじめ、秩序と混沌や嵐や雷、雨、また鳥やライオン、馬、はては虫までを音楽によって描写するなど、さまざまなアイディアや楽しみを盛り込んだ作品です。2003年に紀尾井シンフォニエッタ東京(当時)にデビューして以来、いくつかの大作を共演してきた名匠ハルトムート・ヘンヒェンを9年ぶりに指揮台に迎え、3名の独唱、混声合唱、そして聴衆の皆さんとともに、KCOの25年前の「始まり」と、新たな時代の「始まり」を寿ぎます。


第122回定期演奏会

2020年6月5日(金)19時・6月6日(土)14時

[指揮・ヴァイオリン]ライナー・ホーネック
[曲目]ドヴォルザーク:管楽セレナード ニ短調 op.44, B.77
    ブルックナー:弦楽五重奏曲ヘ長調 WAB112 ~アダージョ
    ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 op.77
[発売]紀尾井友の会・定期会員優先:2020年3月4日(水) 一般:3月7日(土)
ライナー・ホーネック
ライナー・ホーネック
©ヒダキトモコ
第122回の聴きどころ

6月は首席指揮者ライナー・ホーネックが戻ってきます。この回は彼の新たな任期のスタートですので、その指揮とヴァイオリンを存分にお聴きいただきます。プログラムは、第116回定期演奏会と対を成すかのように、編成が大きく異なる3曲を並べてみました。前半はドヴォルザークの旋律美にあふれ、朗らかで活き活きと楽しいセレナードをKCOの管楽アンサンブルで、そしてブルックナーの数少ない室内楽のひとつである弦楽五重奏曲から、第3楽章アダージョを弦楽合奏でお贈りします。後者は室内楽曲とはいえ、交響曲の緩徐楽章に少しも劣らぬ充足感を得られるでしょう。ちなみにこの曲を書くように勧め、初演を手掛けたのは、ホーネックのウィーン・フィル・コンサートマスターの先輩ヨーゼフ・ヘルメスベルガーでした。後半はフル・オーケストラで、ホーネック自身の弾き振りによるヴァイオリン協奏曲を。第120回のベートーヴェンに続く大作ブラームスです。なおこれら3曲は、すべて同じ年(1878年)に書き始められています。


第123回定期演奏会

2020年9月11日(金)19時・9月12日(土)14時

[指揮・ヴァイオリン]リチャード・トネッティ
[曲目]ハイドン:交響曲第104番ニ長調 Hob.I:104《ロンドン》
    キラル:オラヴァ
    武満徹:ノスタルジア~アンドレイ・タルコフスキーの追憶に
    モーツァルト:交響曲第41番ハ長調 K.551《ジュピター》
[発売]紀尾井友の会・定期会員優先:2020年5月27日(水) 一般:5月30日(土)
リチャード・トネッティ
リチャード・トネッティ
©Daniel Boud
第123回の聴きどころ

待望されたトネッティがいよいよKCOにデビューします。名ヴァイオリニストにして、オーストラリア室内管弦楽団の芸術監督を務めるトネッティは、モダンもピリオドも演奏し、作曲や編曲も自在にこなす才能とアイディアの塊のような音楽家です(そして日本通でもあります)。今回、KCOへの自身のデビューとKCO25周年を記念して選んだプログラムは、ハイドンとモーツァルトの番号付き交響曲のラスト作品を一度に揃えただけでなく、その間に武満の繊細とキラルの狂騒をもはさむという、これ以上ない贅沢なセットです。両交響曲ではHIP[歴史的情報に基づいた演奏]のアイディアを盛り込んだ透明な響きと切れのよいリズム、卓抜なアーティキュレーションを駆使し、さらに細部を丁寧に造形することで、名曲から新鮮な魅力を引き出します。トネッティとKCOとの初コラボレーションにご期待ください。武満作品ではトネッティ愛用のグァルネリ・デル・ジェズの美音もお楽しみいただきます。


第124回定期演奏会

2020年11月20日(金)19時・11月21日(土)14時

[指揮]サッシャ・ゲッツェル
[ソリスト]スヴェトリーナ・ストヤノヴァ(メゾ・ソプラノ)
[曲目]ベートーヴェン:序曲《献堂式》op.124
    ツェムリンスキー:シンフォニエッタ op.23
    (ローラント・フライシッツァー編曲室内オーケストラ版/ゲッツェルによる弦楽器拡張ヴァージョン)
    ベルク:7つの初期の歌
    シューマン:交響曲第4番ニ短調(1841年初稿版)
[発売]紀尾井友の会・定期会員優先:2020年7月15日(水) 一般:7月18日(土)
サッシャ・ゲッツェル
サッシャ・ゲッツェル
©Özge Balkan
スヴェトリーナ・ストヤノヴァ
スヴェトリーナ・ストヤノヴァ
©Benjamin Ealovega
第124回の聴きどころ

ゲッツェルが3年ぶりに紀尾井に再登場します。プログラムの最初は、ゲッツェルのちょうど200年前に生まれたベートーヴェンが最後に完成させた序曲《献堂式》。これはウィーンの劇場のこけら落としのために書かれた作品です。《ミサ・ソレムニス》や交響曲第9番と並行して書かれた充実の序曲で、特に主部の二重フーガは興奮を避けられません。2曲目は聴きやすく、随所に物語が見え隠れするようなツェムリンスキーの《シンフォニエッタ》を。原曲は2管編成(トランペットは3本)ですが、今回はゲッツェルの希望でオーストリアの作曲家兼指揮者のローラント・フライシッツァーによる小編成アレンジ版を用いつつ、弦楽器を増員して演奏します。そして新ウィーン楽派からはベルク。濃密なロマンティシズムと官能性を漂わせた名作《7つの初期の歌》を、2017年の「新しい声」国際声楽コンクールで第1位に輝き、ウィーン国立歌劇場の若き新星と期待されるスヴェトリーナ・ストヤノヴァが歌います。以上前半のテーマにはゲッツェルの故郷“ウィーン”も込めました。後半は2007年の第109回で採り上げた第2番に続くシューマン。今回は第4番のオリジナル版をお届けします。この第124回の4曲はすべてKCO初演であり、2020年度定期演奏会の中でも最もバラエティに富んだ、KCOの未来を切り開く内容となっています。


第125回定期演奏会

2021年2月12日(金)19時・2月13日(土)14時

[指揮・ヴァイオリン]ライナー・ホーネック
[ソリスト]カール=ハインツ・シュッツ(フルート)
[曲目]モーツァルト:歌劇《皇帝ティートの慈悲》K.621~序曲
    モーツァルト:フルート協奏曲第1番ト長調 K.313(285c)
    イベール:フルート協奏曲
    モーツァルト:ディヴェルティメント(第15番)変ロ長調 K.287(271b)(第2ロドロン・セレナード)
[発売]紀尾井友の会・定期会員優先:2020年10月28日(水) 一般:10月31日(土)
ライナー・ホーネック
ライナー・ホーネック
©ヒダキトモコ
カール=ハインツ・シュッツ
カール=ハインツ・シュッツ
©T.Tairadate
第125回の聴きどころ

2020年度最後の定期演奏会は、首席指揮者ホーネックによる“オールモスト・モーツァルト”です。モーツァルトが最晩年にレオポルト2世の戴冠式用に書いたオペラ《皇帝ティートの慈悲》の短くも躍動感に満ちた序曲に始まり、続けて、ホーネックの同僚でもあるウィーン・フィルの若き首席シュッツの独奏で、モーツァルトとイベールの150年の時を隔てて書かれた傑作協奏曲を聴き比べていただきます。後半は《第2ロドロン・セレナード》ことディヴェルティメント第15番。ゴージャスな第1楽章の響きや、優雅な第2楽章の主題と変奏、この上なく美しい第4楽章のアダージョなど、モーツァルトの音楽に心ゆくまで抱かれてください。
ホーネックがコンマスを務めるモーツァルトの機会音楽シリーズもいよいよ完結が近付いていますので、お聞き逃しなさいませぬよう。なお、この回もモーツァルトのフルート協奏曲以外は、全曲KCO初演となります。

※出演者・曲目・演奏順は予告なく変更となる場合があります。予めご了承ください。